【体験談】アメリカ留学中に体験した、まさかまさかの緊急「911」コール!

1999年8月

国/都市 アメリカ(インディアナ州)
渡航期間 1年間〜

血だらけのホストブラザー!頭の中が真っ白に

アメリカに留学していたある日のこと。
学校から帰宅し、宿題をしていると、突然ドアをどんどん叩く音とホストシスターの名前を呼ぶ声が聞こえました。何事かと思って玄関のドアの外を見てみると、なんと頭から血をダラダラ流した10歳のホストブラザーが立っていました。

本人はパニック状態で、弟妹は血だらけの兄の隣で「お兄ちゃんが死んじゃう!」と泣き叫んでいます。まるでテレビで見る光景。私の頭の中は真っ白になってしまいした。

あいにく、その日はみんな留守。ホストパパは仕事、ホストママはPTA(すぐ戻ると言って出かけました)、信頼がおける同年代のホストシスターは部活動。家には10歳と6歳のホストブラザーと9歳のホストシスター、そして私だけでした。

ホストファミリーはトウモロコシ畑や農場が広がる長閑な田舎暮らしで、昼間は子どもたちだけでお庭で遊ぶとういうことも稀ではなく(といってもお庭の広さはみなさんの想像を超える広さですが…)、いつのもように小学生の子どもたちは3人で仲良く外で遊んでいたはずでした。

「911」が頭をよぎる…自分を落ち着かせていざ電話!

「どうしよう、どうしよう。落ち着け、落ち着け。」私は自分にそう言い聞かせました。

不幸中の幸い、PTAの会合に出席しているホストママは家から徒歩1分の学校。少し不安はありましたが、妹弟には学校に行ってホストママを呼んでくるように伝えました。(当時は携帯電話がまだ普及していなかったので、連絡をとるのがとても困難でした)

そして、「911」へ電話。
日本でもこんな経験がなかったので、生まれて初めての経験です。怖くて、不安で電話を持つ手がブルブル震えました。

ところが、911に電話したとしても私の英語力では通じるか自信がありません。片言の留学生が電話しても果たして信じてもらえるのでしょうか。可愛そうでしたが、ケガをしているとはいえ意識が明確なホストブラザーに途中で電話を代わり、事情を説明してもらうことにしました。

案の定、電話をしてきたのは片言の英語を話す留学生、代わった電話元は小学生の少年。はじめはまるで信じてもらえませんでした。必死で代わる代わる説明し、ようやく救急車がようやく到着。少し遅れてホストママも到着。何とか救急車出発に間に合い、ホストママに一緒に病院に行ってもらうことができました。

その間、私は弟妹たちと家で待つことに。ひとまず一件落着といったところでしたが、体中の震えが止まりませんでした。
夕方、ホストブラザーは顔中に包帯を巻いてホストママと一緒に無事帰宅。一気に肩の荷がおりました。

やっと一息。家族のきずなを実感

帰宅後は何事もなかったかのように穏やかな時間が過ぎました。
みんな安堵な様子で夕食を終え、思い切り泣いて疲れきった子どもたちは早めに就寝しました。

嵐のような出来事をまったく知らない長女のホストシスターは、部活後の彼氏とのデートを終え、浮かれ気分で帰宅。今日あった一部始終を伝え、弟がお姉ちゃんの名前を必死に呼んで助けを求めていたことを説明しました。その話を聞くやいなや、包帯をぐるぐる巻きされ、ぐっすり眠る弟に容赦なくキスする姿を見て、自分の兄弟を思い出し、少し寂しくなったことを今でも覚えています。

今でも自分の対応が正しかったかはわからないけれど…

子どもたちがチャンバラごっこをして誤って頭にあたり、出血。
自分も母親になった今、この一件を振り返ると、改めて大したことではなかったと思うし、事を大げさにしてしまったことを反省しています。ホストママが何度もお礼を言ってくれましたが、今でも私の判断が正しかったどうかはわかりません。

アメリカの救急車が日本とは違い、有料であることを知ったのは帰国後。どれだけ高額請求が来たのかは、教えてもらっていません。4人の子どもを育てる一般家庭にとっては、もしかしたら大きな負担だったかもしれません。今度ホストファミリーに会う機会があれば、当時の話を聞いてみようかと思います。

緊急電話や連絡先は控えておこう

帰国後、海外に旅立つ後輩たちにアドバイスする機会があれば、私は必ずこのように伝えています。

「緊急電話は必ず覚えておくこと。緊急連絡先も持ち歩くこと。そして、緊急事態に陥ったときの対処方法を予習しておくこと。」

幸い、ホストブラザーの場合は命に別状がないケガでしたが、万が一の緊急事態に陥った場合、「留学生だから仕方がない」では済ませられません。今は携帯電話を持ち歩く時代なので、何かあってもすぐに連絡が取れて便利になりました。ですが、緊急事態には緊急電話番号に電話して救急車を呼ぶ、連絡しなければならない人へ連絡をするなどの一連の流れを把握し、備えておくことに損はありません。

何が起こるかわからないのが留学生活。備えあれば患いなしの気持ちで、いろいろなケースを想定してしっかり準備をして渡航することを強くおすすめします。

レポーター jacyさん(16歳)
留学目的 高校留学
滞在方法 ホームステイ

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