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"Queen Bee"(クイーンビー/女王蜂)ってどういう意味?アメリカのスクールカーストについて徹底調査!~グローバル女子育成英語塾/1講目~

2023.10.18

留学くらべーる編集部

"Queen Bee"(クイーンビー/女王蜂)の意味って?アメリカのスクールカーストを学ぼう!~グローバル女子育成英語塾/1講目~
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留学10秒診断

留学くらべ〜るがお届けする連載企画「グローバル女子育成英語塾」。
記念すべき第1回目は、"Queen Bee"(クイーンビー)という英単語をご紹介します!
直訳すると「女王蜂」という意味ですが、実はその言葉はアメリカの学校社会に関係する別の意味合いも持っているんです。
日本でも近年問題視されている「スクールカースト」について、深掘りしてみましょう。

グローバル女子育成英語塾とは!?

留学くらべ~るは、
「将来は英語を使ってグローバルに活躍したい!」
という志を持っている女性を応援しています。

月に1回更新されるこのコーナーでは、今ドキの英単語とその言葉にまつわるエピソードや豆知識をご紹介します。
英単語を学ぶついでに、海外文化への知識も深めてグローバルな視野を持ってもらえるよう、深〜い話をたくさんお伝えしていきます!

海外に興味がある方、留学を考えている方はぜひ読んでみてくださいね♪

"Queen Bee"(クイーンビー)の意味とは?

"Queen Bee"(クイーンビー)は「女王蜂」という意味ですが、その他にも、「女王蜂のようにふるまう女性」という意味合いを持っています。
特に、Queen Bee(クイーンビー)という言葉でよく連想されるシーンは、アメリカの高校社会。

アメリカの高校社会には、『スクールカースト』という身分の違いを表すヒエラルキーが存在します。
Queen Bee(クイーンビー)とは、そのスクールカーストの頂点に位置する女の子のことを指しています。ひと言で言うと、学校で一番イケている女の子...という意味合いでしょうか。
チアリーダーのセンターポジションの女の子がクイーンビーになることが多いようです。すごくわかりやすいですよね。(笑)

クイーンビーは、その他にも"school diva"(スクール・ディーヴァ)"school princess"(スクール・プリンセス)という言葉でも表現されます。

キレイで、モデルみたいで、とにかく目立つのがクイーンビー

(C)あきばさやか

キレイで、モデルみたいで、とにかく目立つのがクイーンビー。
ち、近寄りがたい...。

映画やドラマに描かれるクイーンビー

アメリカの高校にいるクイーンビーの女の子は、映画やドラマでもよく描かれています。日本でも人気のある作品をいくつかピックアップしてみました。
アメリカのリアルな高校社会を実感できるので、気になった人はチェックしてみてください!

glee/グリー(ドラマ)

全米で社会現象になったほど人気のあった海外ドラマ『glee/グリー』。
廃部寸前だった合唱部が成長していくサクセスストーリーを描いているこのドラマでは、数多くのヒットチューンがカバーされています。ミュージカルドラマとしてとっても完成度の高い作品です。

そんなgleeでは、ディアナ・アグロン演じるクインがチアリーダー部のクイーンビーとして描かれていました。
文武両道で美人で、学園のアイドルだったクインは、グリー部を廃部させようとスパイとして潜入します。彼氏がいるにも関わらず他の男の子とデートをしたり、あげく彼氏の親友の子を妊娠してしまったり…と、かなり自由奔放で、いわゆる"ビッチ"な役柄でした。

最終的にはグリー部のメンバーと打ち解けたクインでしたが、gleeで描かれているクインは、クイーンビーのイメージそのものと言えます。

Mean Girls/ミーン・ガールズ(映画)

2004年に公開されたリンジー・ローハン主演の『Mean Girls/ミーン・ガールズ』。
田舎から都会の高校へ転入してきたリンジー扮するケイディが、学園内の人気女子グループに仲間入りする様子が描かれています。クイーンビーとして君臨するレジーナを、人気女優のレイチェル・マクアダムスが好演していました。

日本でも大ヒットした『ミーン・ガールズ』ですが、原作となったのはアメリカで大ヒットした自己啓発本「Queen Bees and Wannabes」。
この作品には、クイーンビーをはじめとする学校内の「目立つグループ」との付き合い方や、彼女達のターゲットにならないようにトラブルを回避するコツなどが書かれています。アメリカで高い評価を得ている自己啓発本ですが、アメリカの学校社会にスクールカーストの概念が根づいていることがよくわかります。

アメリカのスクールカーストについて

では、クイーンビーを筆頭に存在するスクールカーストとはいったいどんなものなのでしょうか?
次に、アメリカのスクールカーストについて詳しく説明します。

アメリカのスクールカーストは、公立高校など、数多くの学校で存在しています。特にその文化が根づいているのは中学・高校だと言われており、大学ではそこまで目立った風潮はないそうです。
日本でも、学校内のグループ間にある複雑な関係を描いた『桐島、部活やめるってよ』(2012年公開)が大ヒットし、スクールカーストという言葉が認知されはじめました。

アメリカのスクールカーストのピラミッド構造

アメリカの高校社会のスクールカーストは、下記のようなピラミッド構造で構成されています。

 アメリカのスクールカーストのピラミッド構造

なんだかゾっとしてしまう図です。
それぞれのポジションについて、見てみましょう。

Jock(ジョック)

いわゆる学園のヒーロー。
アメリカでは、アメリカンフットボール部のキャプテンがその座につくことがほとんど。

Queen Bee(クイーンビー)

前述した通り、学校一の権力を持っている女の子のことを指します。
ジョックと付き合っていることが多いそう。

Sidekicks(サイドキックス)

クイーンビーを取り巻く脇役の女の子のこと。
クイーンビーが1人なのに対し、サイドキックスは基本的に2人います。

Pleaser(プリーザー)

クイーンビーとサイドキックスを取り巻く女の子達や、ジョックの子分的立場の男の子のことを指します。
立場的には上位にいるため、クイーンビーやサイドキックスに意見を述べたりおねだり(Please)することもできます。

Wannabe(ワナビー)

プリーザーと同じ立ち位置にいながらも、サイドキックスになることを夢見る女の子のこと。

Messenger(メッセンジャー)

いわゆる、パシリのこと。
メッセージを届けるという意味の「メッセンジャー」と命名するとは、言い得て妙ですね…。

Preps(プレップス)

"Preppy"(プレッピー)の略語で、お金持ちのお嬢様・お坊ちゃんタイプの生徒をこう呼びます。
上位グループとは一線を引いた立ち位置にいます。

Slacker(スラッカー)

「怠け者」という意味がある言葉ですが、上位グループから馬鹿にされる立場にあります。
盛り上げ役、引き立て役...という意味合いも強いのではないでしょうか。

Geek(ギーク)

オタクを意味し、冴えないグループとして認識される「Nerd(ナード)」に属します。
ただし、オタクで勉強ができるギークが卒業後にビジネスで大成功を収めたケースは数多し。

Goth(ゴス)

日本でもゴス文化は人気ですが、パンク系・ゴス系のグループに属する人達は「Nerd(ナード)」に分類されています。

Brain(ブレイン)

脳という単語が示すように、いわゆる「ガリ勉」のことを指します。彼らも「Nerd(ナード)」のグループに属しています。

Target(ターゲット)

上位グループからのイジメの対象となるターゲットのことです。
ターゲットとなる生徒は、必ずしも階層構造の1番下に位置する「Nerd(ナード)」のグループに属しているとは限りません。

Bad boys & girls(不良少年&不良少女)

カースト制度の範囲外にいるとされているのが、いわゆる不良少年や不良少女。学校外の悪いグループと交流があることも多く、学園内のコミュニティーには属さない立ち位置にいるようです。

Floater(フローター)

スクールカーストなんてなんのその、という勢いで独自の世界観を築き上げているのが"Floater"(フローター)。 直訳すると「浮かぶ人」という意味ですが、不思議ちゃんといった意味合いが強い言葉です。

本当にスクールカーストは存在するの?

アメリカ文化に興味がある人、アメリカに留学しようと考えている人にとって気になるのが、本当にスクールカーストがあるのかどうかということでしょう。
実際にアメリカの高校に通った留学経験者に話を聞いてみると、「ドラマや映画ほどではないけど、生徒間の身分の差やヒエラルキーを感じることがあった」と答える人が多いことから、スクールカーストは少なからず存在する、というのが現実です。
また、アメリカだけに限らず、世界中の学校社会にスクールカーストの概念は存在します。

高校の様子

かくいう著者も、オーストラリアで高校留学をしていた経験者ですが、現地の公立高校でスクールカーストの面影を感じたことがあります。
ドラマや映画の世界ほどあからさまではありませんでしたが、「目立つグループ」と「地味なグループ」があきらかに分かれており、目立つグループに属する子達は学校内で権力を持っている...という空気を感じました。

ただ、目立つグループの子も地味なグループの子も、みんなアジア人である私を避けることなく、本当に優しく接してくれたのを覚えています。
オーストラリアの田舎町ということもあってか、学校内にイジメもありませんでした。そもそもチアリーディング部が存在しなかったのも大きな要因かもしれません。

第1講のまとめ・学び

自由と平等を謳っているアメリカですが、多様性が特徴だからこそ、コミュニティーの中でヒエラルキーが生まれるのかもしれません。
学校という狭い世界では、自分を取り巻く環境が何よりも大事。人より優位に立とうとしたり、自分の絶対的なポジションを守るために他人を蹴落とすようなことをしてしまいがちです。

けれど、それはとてももったいないこと。
小さな世界に閉じこもらず、広い視野を持っていればスクールカーストという概念は気にならないはず。自分だけの持ち味と個性を大事に大事に育てていくことが、一番大切です。
アメリカにこれから留学しようと思っている方には、学校内に存在するスクールカーストという考えにとらわれず、たくさんの人と出会って友達になって、価値観を広げていってほしいです。

最後に、世界で最も偉大な「ギーク」のひとり、マイクロソフト社創業者のビル・ゲイツ氏の言葉をお届けします。

"Be nice to nerds. Chances are you'll end up working for one."
「ギークやオタクには親切にしよう。将来、彼らの元で働くことになるだろうから。」

スクールカーストを皮肉った名言ともいえますね。

それでは、次回もお楽しみに!

>第2講目は、こちらから