知っているようで知らない?ヴィーガンとベジタリアンの違いって何?
2018.11.22
留学くらべーる編集部
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目次
ヴィーガンとベジタリアンについてどのくらいご存知ですか?
ふたつの違いを一言でいうと肉や魚といった動物性のものを食べるか・食べないかです。
ヴィーガンが肉や魚が使われたものをまったく食べないのに対し、ベジタリアンのなかには「魚だけは食べる」という人もいます。
また、ベジタリアンにもいろいろと種類があります。
将来海外でのワーホリや語学留学を考えている方は、ヴィーガン・ベジタリアンの文化について理解することで海外の友人たちとのより深い文化交流や相互理解につなげられるはずです!
ヴィーガンってそもそも何?
ヴィーガンはベジタリアンの一種であり、肉や魚だけでなく、牛乳やバター、卵、ハチミツなどの動物性乳製品、動物性油脂を一切口にしないという食事を行う人を指します。
ベジタリアンは1847年にイギリスのベジタリアン協会が発足した際に初めて使われた言葉で、それをさらに省略した言葉がヴィーガンです。
菜食主義者という意味から英語のVegetableが語源であると思いがちですが、実際はラテン語で「健全な」、「活気のある」といった意味のVegetusが語源となっており、必ずしも野菜を食べることを目的としてできた言葉ではないことがわかります。
ヴィーガンがベジタリアンと異なるのは、衣食住のすべてにおいて動物性のものを避けた生活を送るという点です。
動物性の食事を一切口にしないことに加え、動物愛護の観点から毛皮やレザーの衣類、カバン、靴などを身につけないというライフスタイルを送っている人をエシカル・ヴィーガンと呼びます。
一方、食事は植物性のもののみとしながら、衣類や持ち物に動物性の素材が使われていても特にこだわらないという人をダイエタリー・ビーガンと呼びます。
人々がヴィーガンになる理由
ヴィーガンになる理由は人によって異なりますが、一般的に3つの理由に分けられます。
1つ目は健康上の理由です。
例えば、乳製品や卵にアレルギーがある人やデトックス効果を求める人などがダイエタリー・ヴィーガンになるというのはよくある話です。
2つ目は動物保護の観点からヴィーガンになるパターンです。
動物の命も人間と同じように尊重されるべきとの考えから、肉や魚を口にしないだけでなく、動物性の素材を使った服や持ち物を持たないエシカル・ヴィーガンになる人は少なくありません。
3つ目は環境上の理由です。
家畜を育てる水や温室効果ガスの量を削減し、よりよい環境へと改善するためにヴィーガンになるというのも世界に広まりつつある考え方です。
実際、世界で囁かれる水不足の問題は肉食を辞めることで改善できるというオックスフォード大学による研究結果も出ています。
実はこんなにある?ベジタリアンの種類
ベジタリアンとひとくちに言ってもその種類はさまざまです。
必ずしも「ベジタリアン=動物性のものをまったく食べない菜食主義者」というわけではなく、動物性の食材を摂取しつつベジタリアンとして生活している人も多いのです。
動物性の食材も一部摂り入れるベジタリアンの種類
オボ・ベジタリアン
肉や魚、動物性乳製品などは摂取しませんが、卵は食べるというベジタリアンです。
オボ・ベジタリアンのオボははラテン語で卵を意味します。
ラクト・ベジタリアン
動物性乳製品は食べるけれど卵や肉、魚は口にしないベジタリアンです。
ラクト・オボ・ベジタリアン
チーズや牛乳をはじめ、卵や乳製品も食べるベジタリアンです。
道教(Taoism)を信仰する中国系のベジタリアンに特に多いタイプです。
ペスクタリアン/ペスコ・ベジタリアン
肉以外はほぼすべての食材を口にできるのがペスクタリアン/ペスコ・ベジタリアンです。
野菜やフルーツのほかに動物性の乳製品や卵、魚も口にできます。
フレクシタリアン/セミ・ベジタリアン
菜食主義の食生活を中心としながら、少量の肉や魚を食べる人を「柔軟な」という意味のフレキシブルとベジタリアンをかけ合わせてフレクシタリアンやセミ・ベジタリアンといいます。
ヴィーガンやベジタリアンに興味があるけれど、はじめから動物性のものをすべて控えるのは難しいと感じる人には、ベジタリアンの前段階としてフレクシタリアンやセミ・ベジタリアンの食生活を実践するのがおすすめです!
原則として植物性の素材のみを食べるベジタリアンの種類
マクロビアン
陰陽調和という考えに則って玄米や全粒粉、野菜や穀物、海藻を中心とした食事を摂るのがマクロビアンの考え方です。
なかには魚介類を食べる人もいることや食に対する独自の考えがあることから、ベジタリアンとは違うという声もあります。
フルータリアン
果物やナッツ、トマトなど、木に実った果実や種のみを食べる人をフルータリアンと呼びます。
なかには、熟して木から落ちた果実しか口にしないというストイックな人もいます。
日本と海外のヴィーガンに対する認識の違い
すしやすき焼きをはじめとした魚や肉を使った料理だけでなく、かつおだしやいりこだし、豚骨など動物性のだしを使った料理が日常的に消費されているという背景もあり、日本ではヴィーガンはまだまだ一般的とはいえません。
一方で、株式会社フレンバシーが日本人2,407人を対象に行ったアンケート調査ではヴィーガンもしくはベジタリアンの割合が4.5%という結果が出ています。
さらに、週に1回以上は意識して動物性の食品を減らしているというゆるベジタリアン、通称「ゆるベジ」に至っては12.5%もいることがわかりました。
では、海外ではどうでしょう?
世界で最もベジタリアンの多い国はインドで、宗教上の理由から人口13億人のうちおよそ30%がベジタリアンといわれています。
次いで多いのがイギリス、スイスの14%、台湾、イスラエルの13%です。
ヨーロッパ各国では動物愛護や環境保護などを理由にヴィーガンやベジタリアンになる人が増えており、それに伴って飲食店やスーパーでも手軽にヴィーガン向けの商品が手に入るようになっています。
参照:日本のベジタリアン・ビーガン・ゆるベジ人口調査 by Vegewel
ベジタリアンをけん引するのは世界のミレニアル世代?!
日本人1人あたりの肉の消費量が増え続けている一方、世界では欧米を中心に「菜食」がブームとなっています。
不二製油グループ本社株式会社が2018年に行った調査では、アメリカのミレニアル世代の38.7%が「自分はベジタリアンである」と答えたようです。
※ミレニアル世代…1980~2000年頃に生まれた人を指す言葉
さらに、完全な菜食主義者ではなく肉や魚、乳製品などを食べることもある、より柔軟なベジタリアン、いわゆるフレキシタリアンやセミ・ベジタリアンであると答えたミレニアル世代は16.6%とベジタリアンのなかで最も多い割合を占めているようです。
上記の調査では日本人の34%が植物性のものを中心にした食生活に興味があると答えており、ミレニアル世代のみで見ると40%以上が興味があると答えています。
アメリカと同じように日本のミレニアル世代がヴィーガンやベジタリアンをブームにすれば、日本人のライフスタイルや食生活も徐々に変化して菜食がさらに身近になりそうです。
食の多様性への理解を深めて海外生活に活かそう!
いかがでしたか?
世界にはヴィーガンやベジタリアンなど、日本ではまだまだ遭遇する機会の少ない食生活を送る人が数多く存在します。
食の多様性を理解することは、海外で友人を作る際や仕事をする際など、自分と異なるバックグラウンドを持つ人と交流する際に大いに役立ちます。
海外留学やワーホリを視野に入れている人は一度ヴィーガンやベジタリアンの食生活を体験してみるのもおすすめです♪