世界の語学検定まとめ~アジアの検定試験~
2018.08.24
留学くらべーる編集部
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目次
世界では、国ごとにさまざまな言語が話されています。
中には、留学やワーキングホリデーをする中でさらなる語学力向上を目指したり、自分の語学力を試したりするために語学検定の受験を考える方もいるのでは?
こちらでは、世界で行われている語学検定の中から、中国・韓国を中心にアジア国の検定についてご紹介しています。
日本で受験できるものも多いので、アジアへの渡航をお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね!
中国語の検定について
中国語は、世界でおよそ13億7,000万人もの話者がいるというデータがあります。
世界的にも圧倒的な話者数を誇る中国語をこれから習得したい!という方もいるのでは?
代表的な中国語検定には以下のような種類があるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
HSK(漢語水平考試)
HSK(漢語水平考試)は、中国政府教育部の機関が主催し、中国政府の認定を受けている試験。
世界875か所以上で実施されている大規模な中国語試験で、取得した資格は公的証明として世界で活用することもできますよ!
HSK(漢語水平考試)の特徴
- 日本を含む世界875か所以上、118の国と地域で実施されている
- グローバル企業を中心に、試験の導入を検討するケースが増加している
- CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠組み)という世界共通の基準をもとに試験内容が作成されている
- 試験は筆記と口頭に分かれており、それぞれ別途で受験をするスタイルになっている
- 筆記の受験級は1~6級、口頭の受験級は初級、中級、高級のレベルに分かれている
- 3~6級の筆記試験では読解・リスニングの他に作文が課せられている
- 口頭試験では質疑応答や、放送を聴いた上での復唱や要約などが実施される
項目 | 概要 |
---|---|
試験内容(筆記) | ・読解 ・リスニング ・作文 |
試験内容(口頭) | ・復唱 ・聞き取り ・読み取り ・朗読 など |
回答方法 | ・読解、リスニング:マークシート ・作文:記述式 ・口頭:録音方式 |
試験開催回数 | 受験場所によって異なる |
有効期限 | 外国人が中国の大学に留学するための証明書としては、受験日から2年間 |
受験料(筆記) | ・6級:9,504円 ・5級:7,992円 ・4級:6,264円 ・3級:5,184円 ・2級:4,752円 ・1級:3,672円 |
受験料(口頭) | ・高級:7,344円 ・中級:5,832円 ・初級:4,752円 |
中検(中国語検定試験)
中検(中国語検定試験)は、一般財団法人日本中国語検定協会が主催している中国語の検定試験です。
上級の試験では、日本語と中国語の高度な翻訳能力が求められ、級によって通訳案内士試験の筆記試験が免除になることもあります。
中検(中国語検定試験)の特徴
- 受験資格に制限なし
- 日本各地、及び中国・香港・台北・シンガポールで開催されている
- 準4級~1級にレベル分け※されている
- 準1級・1級のみ二次試験あり
- 上級の試験になると、日本語と中国語の翻訳能力を求める高度な内容が出題される
- 1級試験の合格者は、通訳案内士試験の外国語筆記試験が免除される
※4級と1級は準4級、準1級の2段階に分かれている
項目 | 概要 |
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試験内容(筆記) | ・空欄の穴埋め ・並び替え ・訳問題(記述式)など |
試験内容(口頭) | ・面接官との会話 ・訳問題 ・スピーチ など |
回答方法 | ・筆記、リスニング:マークシート ・訳問題:記述式 ・口頭:面接 |
試験開催回数 | 年3回 ※1級のみ11月の年1回 |
有効期限 | ・準4~3級:2年間 ・2~1級:5年間 |
受験料 | ・1級 :8,500円 ・準1級:7,500円 ・2級 :6,800円 ・3級 :4,700円 ・4級 :3,700円 ・準4級:3,000円 ※インターネット申込の場合 |
TECC(中国語コミュニケーション能力検定)
TECC(中国語コミュニケーション能力検定)は、日本で初の1,000点満点の「スコア表示方式」を採用した中国語試験。
初級者から上級者まで幅広い受験が可能で、中国語でのコミュニケーション能力を測るための試験内容が設計されています。
また、TECCと比べてより初心者の中国学習者向けに「B-TECC」というテストも作成されており、こちらも受験が可能。
より基本から中国語を学びたいという方は、B-TECCの試験についてもチェックしてみてくださいね!
TECC(中国語コミュニケーション能力検定)の特徴
- 中国語によるコミュニケーション能力の測定に重点を置いた試験
- 30社以上の有名企業と協賛し試験を導入している
- 20~40代、会社員や学生などの層に受験者が多い
- 日本11会場、及び上海・台北で開催されている
- 等級別ではなく、1種類のテストで試験が実施される
- 0~1,000点でA~Fレベルに分けて判断される
- 日常会話やビジネスシーンでよく使われる中国語が出題される傾向にある
項目 | 概要 |
---|---|
試験内容(リーディング) | ・語順問題 ・空欄補充問題 ・語釈問題 ・長文の読解問題 |
試験内容(リスニング) | ・数字に関する説明 ・絵や写真に関する説明 ・会話形成問題 ・長文の読解問題 |
回答方法 | 筆記、リスニングともにマークシート |
試験開催回数 | 年2回 |
有効期限 | 2年間 |
受験料 | 6,480円 |
TECC(中国語コミュニケーション能力検定)の公式サイトはこちら
韓国語の検定について
韓流ドラマやK-POPなどで日本人にとっても身近になった韓国語は、世界でおよそ7,500万人の話者がいるとされています。
では、韓国語の語学検定にはどのようなものがあるのでしょうか?
ハングル能力検定
ハングル能力検定は、ハングル能力検定協会が実施する韓国・朝鮮語の試験で、今までに48回開催、出願者は40万人近くに昇ります。
日本語母国話者のハングル習得、日本語からハングルへの対訳能力を身につけることを理念に試験が作成されています。
また、似たような名称の検定に「韓国語能力試験(TOPIK)」がありますが、ハングル能力検定とはまったく別の試験なので、受験の際には注意して応募するようにしましょう。
ハングル能力検定の特徴
- 受験資格には、国籍・年齢・学歴などの制限はなし
- 隣接する級と併願して受験が可能
- 試験のレベルは5~1級※に分けられている
- 1級の1次試験合格者のみ面接試験あり
- 試験会場は日本各地
- 韓国・朝鮮語の基礎的な表現から、幅広いシーンでの応用までの問題が出題される
※2級は準2級との2段階に分かれている
項目 | 概要 |
---|---|
試験内容 | ・聞き取り問題 ・書き取り問題 ※1級、2級では設問が韓国・朝鮮語 |
回答方法 | マークシート ※1級のみ記述式の解答用紙も併せて使用 |
試験開催回数 | 年2回 |
有効期限 | 5年間 |
受験料 | ・1級 :10,000円 ・2級 :6,800円 ・準2級:5,800円 ・3級 :4,800円 ・4級 :3,700円 ・5級 :3,200円 |
韓国語能力試験(TOPIK)
韓国語能力試験(TOPIK)は、大韓民国政府の教育省が認定・実施しており、日本を含む世界70か国以上で開催されている認知度の高い韓国語試験です。
韓国語の普及、留学や就職での資格活用などを目的として実施されています。
TOPIKは国外での受験が可能ですが、国外受験を希望する場合は国立国際教育院への問い合わせ・応募が必要なのでチェックしておきましょう。
韓国語能力試験(TOPIK)の特徴
- 韓国文化の理解や、留学などに必要な韓国語力の測定・評価が行われる
- 日本各地※および世界各国で実施されている
- 6級合格者については、日本政府観光局による通訳案内士の韓国語科目試験が免除になる
- TOPIKⅠ(初級)が1・2級、TOPIKⅡ(中級・上級)が3~6級の6等級で分けられている
- 受験レベルはTOPIKⅠ・TOPIKⅡのいずれか、あるいは両方を選択することになっており、受験する等級を選ぶことはできない
- 試験の結果によって自分の等級が決まる
※いずれの基準点にも満たない場合は不合格となる - TOPIKⅡの書き取り問題では、中級は説明文、上級は論述文が出題される
※試験会場は開催回によって変わることがある
項目 | 概要 |
---|---|
試験内容 | ・聞き取り問題 ・書き取り問題(作文を含む) ・読解問題 |
回答方法 | マークシート、記述式 |
試験開催回数 | 年3回 |
有効期限 | 2年間 |
受験料 | ・TOPIKⅠ :3,500円 ・TOPIKⅡ :4,000円 ・TOPIKⅠ+Ⅱ:7,500円 |
韓国語能力評価試験(KLAT)
韓国語能力評価試験(KLAT)は、日本及び世界各国で実施されている韓国語試験で、財団法人韓国語能力評価院が主催を務めています。
韓国語を第二言語として学ぶ人に向けた試験で、韓国語によるコミュニケーション能力を評価する内容となっています。
韓国語能力評価試験(KLAT)の特徴
- 韓国語を第二言語として学ぶ人、韓国の大学・大学院への留学希望者、韓国での就職希望者などが主に受験している
- CEFR(ヨーロッパ外国語共通参照枠)にもとづいた評価を行う
- 東京・大阪(2017年度)及び世界各国で開催されている
- 韓国語の基礎力を試す「B-KLAT」と、初級から上級までのレベルに分かれる「KLAT」の2つの試験がある
- 「B-KLAT」は1・2級、「KLAT」は1・2級(初級)、3・4級(中級)、5・6級(上級)に分かれている
- 受験をする際は、基礎・初級・中級・上級のいずれかから選択して出願する
項目 | 概要 |
---|---|
試験内容(B-KLAT) | 聞き取り・読解問題 |
試験内容(KLAT) | ・聞き取り問題 ・読解問題 ・語彙と文法に関する問題 ・作文を含む書き取り問題 |
回答方法 | マークシート ※上級では、作文を含む書き取り問題のため記述形式 |
試験開催回数 | 2017年度は年4回 |
有効期限 | 試験日から30か月 |
受験料 | ・B-KLAT :2,500円 ・初級 :3,000円 ・中級 :3,500円 ・上級 :4,500円 |
その他の国の検定について
韓国語や中国語以外にも、アジアでは多くの言語が使われています。
こちらでは、アジア2国の語学検定について簡単にご紹介しているので、留学をお考えの方はぜひ参考にしてみてください!
タイ語の検定について
タイ語の検定試験では、実用タイ語検定試験があげられます。
5級・4級・3級・準2級・2級・1級に分けられており、1級に進むほど難易度は高くなります。
また、1級と2級のみ、二次試験で面接が行われます。
春と秋の年2回で開催されており、誰でも受験が可能。
試験は、東京・大阪・名古屋、そして日本国外ではタイのバンコクが会場となっています。
試験の申し込みは、郵送、窓口、ウェブでの応募方法がありますが、タイで受験する場合は郵送のみでの応募受付となっている点に注意してください。
ベトナム語の検定について
実用ベトナム語技能検定試験(ViLT)は、日本で唯一開催されているベトナム語の検定試験。
試験会場は東京都で、専用サイトから受験案内書を請求し、記入後に郵送するという流れで受験をすることになります。
検定料は、3,000~9,000円。
試験は1級・2級・3級・4級・5級・6級・準6級と7つのレベルに分けられており、いずれの級も筆記とリスニングから構成されています。
1級になるほど試験内容は難しく、職場や社会生活の中で使われる高度なベトナム語力が求められます。
試験の詳細は受験案内書に記載されているので、受験をお考えの方は専用のサイトをチェックしてみてくださいね!
アジアの語学検定試験にチャレンジしてみよう!
いかがでしたか?
アジアの語学検定は、中国語や韓国語をはじめとした試験が日本だけでなく世界でも行われています。
「韓国文化に興味を持って韓国語を勉強したい!」「需要が増える中国語を習得したい!」とお考えの方も多いでしょう。
ひとつの言語でも検定の種類はいくつかあるので、それぞれの検定の特徴などを把握して自分に合った語学検定を受験してみてくださいね♪
また、留学やワーキングホリデーなどと合わせて検定の受験を考えている方は、国外で受けることができる試験をしっかり把握しておきましょう!