オーストラリアでワーホリをする人必見!2017年から15%のバックパッカー税の導入が決定【2016年12月追記】
2018.08.24
留学くらべーる編集部
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目次
2015年、オーストラリア政府の予算案発表の中で、ワーキングホリデービザでの滞在者を対象とした税制の改正案が提出されました。
「バックパッカー税」とも言われるこの改正案は、半年間の見送りや32.5%から19%の税率軽減など情報が二転三転し、オーストラリアでのワーホリを考えている人を悩ませてきました。
そしてさらに、2016年11月28日に税率に関する新たな発表がなされました。
詳細が頻繁に変わるバックパッカー税ですが、今回は可決とのことなので、今後変更になる可能性は低いと言えるでしょう。
とは言いつつ、今後変わらないとは言いきれないので、バックパッカー税についてしっかり確認しておく必要があります。
こちらでは、オーストラリアのバックパッカー税について最新情報をお伝えしているので、ぜひ参考にしてくださいね。
※この記事の中には、過去に発表された情報も含まれています。
【2016.12追記】バックパッカー税が19%から15%に引き下げ!
2016年11月28日、オーストラリア政府はバックパッカー税を15%に引き下げることを発表しました。
バックパッカーの労働力はオーストラリアの農家にとって必要不可欠!
もともと発表されていた32.5%という税率では、その税率の高さからオーストラリアでワーキングホリデーをする人たちが減るのではないかと心配されていました。
今回の発表では15%の課税率で施行されるとのことなので、当初に比べると納める税金が減額されることになります。
【2016.10.3追記】バックパッカー税の税率が32.5%から19%に引き下げられました
9月27日にオーストラリア政府によって発表された内容は、主に2つ。
それは、バックパッカー税の引き下げとワーホリの年齢制限の引き上げです。
2017年1月より19%の所得税が課税されることが決定しました
今までさまざまな議論を巻き起こし、課税の延期等が伝えられてきたオーストラリアの所得税ですが、2017年1月より所得が37,000ドル(約290万円)までの場合は税金として19%引かれることがオーストラリア政府によって発表されました。
収入が37,000ドルを超えた際には段階的に税率が定められ、より多くの税金が引かれるようです。
今までは年収が18,200ドル(約140万円)までであれば非課税でしたが、今後は少しでも収入があれば一律で税金が引かれてしまうことになります。
さらに、ワーホリの年齢制限にも変更点が!?
今回、税改正に伴って、オーストラリア・ワーキングホリデーの年齢制限を35歳に引き上げるという発表がされました。
税制の導入によってオーストラリアのワーキングホリデーを利用する人が減るのでは?という考えから今回の変更となったようです。合わせてビザの申請料も50ドル(約4,000円)減額することも発表され、現在の440ドル(約34,000円)から390ドル(約30,000円)へと変更になります。
ただし、年齢制限の引き上げはあくまで政府による案が発表されたというだけで、議会によって正式に決定したわけではありません。今後の動向に注目していきましょう。
まとめ
税金が引かれるならオーストラリアのワーホリは止めておこうかな…と思う人もいるかもしれませんが、もともと所得税の免除/軽減は「6ヶ月以上定住して、居住者扱いとなること」などが条件です。そして、非居住者の税率は32.5%と高額でした。
定住しようと思っていた人にとっては引かれる税金が高くなりますが、いろんな場所で就労を経験したいと思っていた人にとっては今回の税改正はプラスに働くかもしれませんね!
オーストラリアのワーキングホリデーはこの短期間でさまざまな変更が起きたので、今後も何かしらの修正が発表される可能性もあります。ワーホリをお考えの方は、常に最新の情報を確認するようにしてくださいね。
2016年6月までのオーストラリア所得税について
※下記は、バックパッカー税の導入が2016年7月からと報じられた際の記事です※
バックパッカー税って何がそんなに問題なの?と疑問に思っている方、必見!
オーストラリアの所得税改正は、ワーキングホリデーでお金を稼ぎたいと考えている人すべてに関わる、大きな問題なんです。
今までは収入に応じて所得税の負担に差があった!
2016年6月までは、6ヶ月以上定住するなどの条件を満たすことで、ワーキングホリデービザでオーストラリアに滞在している人たちは「非居住者」から「居住者」の扱いとなっていました。居住者の場合は、収入に応じて所得税率が32.5%から19%に軽減、もしくは免除されていたのです。
7月からはワーキングホリデービザでの滞在者は「非居住者」として扱われるため、所得税率は32.5%となります。
2016年6月までの課税所得による所得税率
課税所得 | 居住者の税率 | 非居住者の税率 |
---|---|---|
0ドル~18,200ドル | 0% | 32.5% |
18,201ドル~37,000ドル | 19% | 32.5% |
37,001ドル~80,000ドル | 32.5% | 32.5% |
80,001ドル~180,000ドル | 37% | 37% |
180,001ドル~ | 47% | 47% |
もともとオーストラリアでワーキングホリデーをした場合、毎月のお給料は32.5%の所得税が天引きされて支払われます。毎年7月以降に行う、日本で言う年末調整の際に、引かれすぎていた分の税金が戻ってきます。(=タックスリターン)
つまり、もし1年間に18,000ドルの収入があった場合、タックスリターンをすることで、引かれていた所得税5,850ドルがまるまる戻ってきていたのです。
稼ぎすぎたら税金が高くなるというわけではない
上記のような税率の場合、稼ぎすぎたらたくさん税金が引かれるの?と思うかもしれませんが、実際は課税所得の枠を超えた分だけ、次の税率に適応されます。
1年間に38,000ドルの収入があった場合には、
◆37,000ドルの所得税
(37,000-18,200)×0.19=3,572ドル
※18,200ドルは所得税が0%なので、37,000ドルから引きます
◆オーバーした1,000ドルの所得税
1000×0.325=325ドル
という計算になり、合計の所得税は3,897ドルということになります。
そのため、2016年6月までは稼ぎすぎても損はしない仕組みのなかで働くことができていました。
2016年7月からは、すべてのワーキングホリデー滞在者が「非居住者」に!
2015年5月、オーストラリア政府による予算案のなかで、ワーキングホリデービザでの滞在であっても所得税が32.5%課されるという厳しい改正案(=バックパッカー税)が提出されました。
オーストラリアのワーキングホリデーで「お金を稼ぎたい」と思っていた人にとっては、かなり深刻な事態です。
収入に関わらず、一律で税金が引かれることに!
2016年の7月から、ワーキングホリデービザで滞在をする人は、定住期間など関係なく全員が「非居住者」として扱われることが決定しました。1年間の課税所得が0~80,000ドル(約0~663万円)の人は、一律で32.5%の税金が引かれることとなったのです。
つまり、1年間に10,000ドル(約83万円)の収入があったとしても3,250ドル(約27万円)は所得税として引かれてしまうため、実質は6,750ドル(約56万円)の収入になってしまうということ。オーストラリアでのワーキングホリデーを考えている場合は、所得税のことも考慮したうえで、予算を組み立てる必要があります。
なぜ7月からなの?
日本の場合、個人の確定申告は1月1日から12月31日までの1年間に得た収入から計算されますが、オーストラリアの場合は7月1日から翌年の6月30日の1年間が会計年度となります。そのため、所得税の改正は2016年の7月からスタートするのです。
今までとの差はどのくらい?
課税所得(例) | 所得税(2016年6月まで) | 所得税(2016年7月から) |
---|---|---|
18,200ドル(約151万円) | 0ドル | 5,915ドル(約50万円) |
37,000ドル(約310万円) | 3,572ドル(約30万円) | 12,025ドル(約100万円) |
80,000ドル(約660万円) | 17,547ドル(約150万円) | 26,000ドル(約220万円) |
180,000ドル(1,5000万円) | 54,547ドル(約452万円) | 63,000ドル(約522万円) |
上の表を見ると、収入に関わらず32.5%の所得税が引かれてしまうことの重要性が伝わるのではないでしょうか?
もともと同じ場所で半年以上働くつもりではなかった人にとっては何の問題もないバックパッカー税ですが、タックスリターンを考えていた人はしっかり把握しておく必要があるでしょう。
オーストラリアのワーキングホリデーで稼ぎたいならスキルを磨こう!
ローカルジョブを目指せば高収入のチャンスがある!
いかがでしたか?
今回の税改正で、オーストラリアのワーキングホリデーで必ずお金が稼げるとは言いにくくなってしまいました。
ですが、オーストラリアには最低時給が高いことやダブルペイ(休日や祝日は給料アップ)の制度などがあるため、高いお給料がいただけることには変わりありません。
ビジネスで通用する英語力やオーストラリアで活躍できる資格を取得し、時給の高いローカルジョブを目指すことで、高収入が望めるでしょう。
いろんな仕事にチャレンジして、オーストラリア巡りを楽しむのもオススメ!
タックスリターンで所得税が戻ってくるのは条件を満たした人のみなので、「所得税は最初から32.5%だった!」と割り切ってしまえば、気が楽になるかもしれません。ワーキングホリデー中にいろんな仕事を転々として楽しみつつ、オーストラリアを巡るのもオススメですよ。
ワーキングホリデーの目的に合わせて、オーストラリアでの過ごし方を計画してくださいね!
もしオーストラリアのワーキングホリデーについて他に分からないことがあれば、資料請求やエージェントへの相談をご利用ください。ワーキングホリデーのプランや税金に関するお悩みなど、いろいろなことを解決してくれるはずです★